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【からだ・健康】なぜ「自然治癒力」が「世直し」なのか

こんにちは、柴田敬三です。水曜は、自然治癒力、健康についてです。昨日の「子育て、教育」(火曜)に続けて、なぜ、世直しコーナーに対して、自然治癒力か、を書きます。

その前に、実は、昨日書き忘れたことがあります。そもそも「世直し」という古くさい、いかにもマジメそうな言葉を、なぜ、今使ったかをひとこと。例の『女学生の友』『プチセブン』時代、岡田衛(まもる)さんという太っ腹の編集長が、何も知らない私を一番最初に鍛えてくれました。

その岡田編集長が、夜、雑誌の校了になると、突然立ち上がり、「さぁ、世直しじゃ! 世直しじゃぁ!」と叫ぶのです。「世直し」に値する本を編集しろ! という意味だと私は受けとりました。以来、私の頭に「世直し」という用語がこびりついて、今日に到るのです。初心時代にあったことは、本当に忘れないですね。

さて、前置きが長い! とまた今日も怒られそうで、途中で読むのやーめた! という人、がまんしてください。本題に入ります。

私が「自然治癒力」に着目したのは、そもそも「血液」が、人間の健康に一番影響力があるのではないかと感じた頃、今から20年近く前です。ガン、白血病、肝炎、エイズ。治すのにやっかいな病気の多くが、血液に由来するもの、と知った頃でした。つまり、血液に関する病気が治りにくい。どうやったら、治るのか、少なくとも予防できるのか、が一番最初の想いです。血液の循環をよくし、血をきれいに(今でいうサラサラ)していれば、病気にかかりにくいのではないかと、素人なりに考えました。

89年頃だったでしょうか。ニューヨーク在住のオーリングテストの創始者、大村昭恵博士と会う機会があり、2時間くらいオーリングテストで体を診察していただきました。結果、EPA・DHAがある%ずつ入った「フィッシュオイル」を毎日飲みなさい、と言われ、「EPA・DHAって何ですか?」と質問をしました。

すると先生は、EPAは血液が、毛細血管のすみずみまでさらさらになる、いわば掃除機、DHAは制ガン剤と思えばいいよ、とさりげなく言われたのが次のきっかけです。つまり、「なるほど」理論だったのです(今、ほんの木「元気なくらし」通販で、EPA・DHAを扱っています)。

血液をいつもベストコンディションにする。そのためには、体を温めたり、適度な運動を続ける。十分な睡眠をとる。ストレスをためないなど、食を中心とする生活習慣や、体を温め、血流を活性化することが、健康の第一だなと気づいたのです。以来、1年1回ぐらいはひいていたカゼを、ほとんどひかいない体になりました。

同時に入浴効果に着目しました。つまり、体を温める工夫の重要なポイントに入浴があり、体を温めて、フトンに入る。と、当然、冬でも冷えず、ポカポカ、ぐっすり眠れるからです。で、91年、群馬県桐生市にあった、ある薬湯に知人の紹介で出かけ、「芳泉」という10種類の漢方薬で作った入浴剤に出会いました。何しろ体があったまるのです。すごい効果で、びっくりしました。

そこで、考えました。これを世の中に広めたら、きっと「世直し」になる。少しでも病気が減るかも……私のヒラメキでした。倒産寸前の時、TBSテレビの朝の番組で取材を受け、全国に知れわたりました(芳泉についてくわしくは、ほんの木のホームページをご覧ください。92年より、小社が発売元になり、通販で扱っています)。

エコロジー、有機農業、環境問題は、ほんの木の得意ジャンル。安心、安全な食、体によい自然雑貨は当時から、「世直し」として広めたい仕事でしたから、そのジャンルの出版にこだわっていました。そこで更に、体をより回復させ、血流をより活性化し、体を温める入浴剤として、漢方生薬入浴剤「芳泉」を通販し始めたのです。

本で理論ばかり書いていても、「じゃあ、具体的にどうするんですか?」という読者の声がありましたから。

この辺の通販への道筋は、正直、苦闘の連続でした。倒産? と感じたことが、2、3度ありました(くわしくは、ほんの木刊、私の書いた『売れない本にもドラマがある』にあります)。

で、もうひとつ。それは、①日本の財政赤字の拡大と、医療費の破綻問題、②高齢化社会の到来で、健康が最重要テーマになること、③医者になるべくかからない状態を続けられ、健康で長生きすることが、高齢化社会の大テーマ、④医者、製薬会社の癒着、薬害エイズなどに見られる国(官僚)と企業の「生命への無視」に何か一矢報いたいと思ったこと、⑤アメリカ医学では、医療財政の破綻から、予防医学が進んでおり、オルタナティブ・メディスン(自然治癒力・代替療法)が今や西洋医学同様に注目されていること。

また、アメリカのオルタナティブ・メディスンは、単に医療・健康のみならず、オルタナティブな市民社会という視点のコンセプトで理解されていること(くわしくは、上野圭一さんのいろいろな著書に書いてあります。私は目からウロコでした)。

つまり、平和や自然、エコロジー、民主主義や人権といった、ほんの木の出版ジャンルにピッタリのカテゴリーが、このオルタナティブ・メディスン(自然治癒力)の基盤にあった、と気づきました。

そこから、関連本を読みあさり、約1年半をかけ、代替療法系の医者や専門家にお願いし、「自然治癒力を高める」本のシリーズ(季刊)をスタートさせました。自然治癒力を高めることが、人間を少なくとも今以上に健康にする、というテーマの本です。

また、自然治癒力は結局、自分の免疫力を高めることから達成できること。一人ひとりが健康で幸せになることから、「社会的治癒力」も高まること(ちなみに、社会的治癒力は、柴田の造語です)。今日の世界(日本も含め)に最も必要な「ねばならないこと」の一つが、社会的治癒力を高めることです。

地球環境、「二酸化炭素」上昇、エネルギーの浪費、原発の危険、森林減少、砂漠化、人口増、南北の経済格差、勝ち組と負け組、戦争と平和、南の国の食糧不足と北の飽食(日本も)。

遺伝子組み換えや、BSE、エイズ、貧しい国の医療品不足、人権問題、北朝鮮のような国家と、その市民の苦しみ、交通事故からテレビの害まで、問題山積です。

何より今、求められているのは、「予防」です。「何をどうしたら、より良くなるのか」については、世界中のほとんどの人ひどが、「頭ではわかっている」はずです。

本能、便利が善、文明や生活レベルを下げたくないといった人間のエゴイズムが、社会や地球に、そして人間自身の治癒力を高めてくれない理由です。

そう、答えは、みんな、知っているのです。「世直し」など本当はいらないのです。みんなが、できることをやれば・・・。

以上が、自然治癒力、健康を、水曜日に書いている、私の理由です。

by shibata-kz | 2005-03-30 19:16 | からだ・健康  

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